最軽量のマネジメント(サイボウズ式ブックス) → amazon 


著者:山田理
定価:1400円+税
判型:四六判(たて188mm×よこ128mm)並製
頁数:272ページ
発刊:2019年11月7日
ISBN:978-4-909044-21-1

内容

2014年「ダイバーシティ経営企業100選」
2017年「HRアワード」最優秀賞
2019年「Asia's Best Workplacesベストカンパニー」選出

単なるグループウェア企業にとどまらず、「チームワークあふれる社会を創る」の理念のもと、世の中にさまざまな問いを投げかけ、自社では100人100通りの働き方を実現する「サイボウズ」

働き方改革のリーディングカンパニーと呼ばれる「サイボウズ」の人事制度を築き上げた副社長、山田理の初の著書。

「残業を削減します」
「社員の満足度を上げます」
なのに、会社の業績目標は変わらない。いったい、どうやって?

形だけの働き方改革でいちばん損しているのは、 「上」と「下」の間で板挟みの中間管理職だった

部下からは「そもそも何のための改革なんですか」
上司からは「それをうまくやるのが君の仕事だろ」
「上」の意図を汲み取り、「下」に対しては納得させる。 しかも個人の成果も出しながら?

リーダーに、すべてを背負わせるのは、もうやめよう。

「こういったマネジメントをすべきだ」
「こんなリーダーが理想だ」
「マネジャーはチームでいちばん有能でなければならない」?

本書は、寄せられた過度な期待と責任から、マネジャーを解放するための本です。




〈なぜこの本を書くのか〉

国によって、働き方改革が叫ばれだしたのは2016年。
しかし、サイボウズが自ら働き方を変えようと取り組みはじめたのはそのずっとずっと前、2005年のことです。

今から20年ほど前、わたしは、まだ社員が十数名だったベンチャー時代のサイボウズへ転職しました。
そこから1年足らずで会社は上場しましたが、成果至上主義に走った会社のマネジメントは崩壊し、2005年に社員の離職率は28%にまで膨れ上がりました。
わたしは社長の青野に言いました。「もう一度、良い会社にしましょう」。

それから、副社長として、管理部門の責任者として、一人のマネジャーとして、「100人100通りの働き方」を実現するまでやってきました。
そして現在、サイボウズは単なるグループウェア会社にとどまらず、働き方改革のリーダー企業と呼ばれるまでになりました。
が、結果として、今わたしが自信をもって言えるのはこれだけです。
「マネジメントって、ホンマに難しい」
つまり、世の中でいう「理想のマネジャー」になるのは無理だった、ということです。
そういうわけで、本書は「サイボウズ流のマネジメント術をふんだんにお伝えします」といった教科書的内容ではありません。
それよりも、わたしが会社を経営し、チーム(本書ではあらゆる組織をチームと表現します)をつくっていく中で見つけた

・「こうやったらうまくいかなかった」という事実
・そして「潔くあきらめることができた」理想のマネジャー像
・結果的に「残された」マネジャーの本当の仕事

つまり、「最軽量のマネジメント」を伝えたいと思います。

この本を書く本当の理由。
それは、極論サイボウズは「マネジメントなんていらない組織が理想だ」と考えているからです。
「これからのマネジャーはどうすべきか」 という重荷ではなく
「どうすればマネジャーの仕事を減らせるのか」という軽やかさを示したい。




〈目次抜粋〉

【はじめに】どうすれば、マネジャーの仕事を減らせるのか?

・「多様性」の影で生まれたのは「世代間のギャップ」
・働き方改革でいちばん損しているのはマネジャーです
・サイボウズは人が人を管理することをあきらめた
・マネジャーは完璧じゃなくていい。「理想のマネジャー像」なんていらないetc..

【第1章】サイボウズが捨てたマネジメントに関する6つの「理想」

1マネジャーは「地位」ではなく「役割」である
2必要なのは「スキル」ではなく情報を公開する「覚悟」
3「自分が神」になる必要はない。「だれが何のプロ」か知っておくだけでいい
4組織図は「ピラミッド型」から「キャンプファイヤー型」へ
5「100%の忠誠心」なんて求めない「100通りの距離感」を受け入れる
6目指すのは「ホワイト企業」より「透明な企業」etc..

【第2章】離職率28%から4%までの道のり サイボウズがうまくいかなかったときのこと

・十数年前、サイボウズはとてつもないブラック企業だった
・「成長成長成長」「スピードスピードスピード」「倍倍倍」のベンチャー時代
・悪魔の成果至上主義「Up or Out」
・業績は問題の「隠れ蓑」になる。でも頭打ちになったらどうするのかetc..

【第3章】みんなの考えていることが見えなくなったときこそ「ザツダン」

・本当の「事実」と個人の「解釈」を浮かび上がらせるには?
・「みんな」なんて存在しなかった
・たどり着いたのは「100人100通りの自立」
・チームが「おかしいとき」って情報が「共有されていないとき」etc..

【第4章】最軽量マネジメントは「情報の徹底公開」たったひとつ

・団体戦に、マネジャーの「地位」や「権威」はじゃま
・「どこに泊ったか」まで公開されていれば経費の不正は起こらない
・アホはええけどウソはあかん。「性悪説」から「性善説」へ
・「任せる」と「放任」の違いetc..

【第5章】だいたいの問題は「説明責任」と「質問責任」で解決する

・マネジャーには「説明責任」メンバーには同等の「質問責任」がある
・みんなが見ているところで尋ねる。みんなが見ているところで答える
・「おかしい」と言える自立は、いつかマネジャーとチームを楽にする
・課題は日の当たるところに置く。一人で抱え込んでいると腐るetc..

著者情報

山田 理(やまだ おさむ)
サイボウズ株式会社取締役副社長 兼 サイボウズUS社長。

1992年日本興業銀行入行。2000年にサイボウズへ転職し、取締役として財務、人事および法務部門を担当。
初期から同社の人事制度・教育研修制度の構築を手がける。
2007年取締役副社長 兼 事業支援本部長に就任。
2014年グローバルへの事業拡大を企図しUS事業本部を新設、本部長兼サイボウズUS社長に就任。
同時にシリコンバレーに赴任し、現在に至る。